トカレフ欲しいんだけど…
Blu-ray盤を中古屋で市場価格よりも安く入手することができたので、今日は『ヌードの夜』をご紹介します。
映画の話の前に苦言をひとつ、というより疑問なんですけど、日本の映画ソフト(音楽CDも)ってなんでこんなに高いんでしょうか。洋画の1.5~2倍(CDだと輸入盤の3倍も高かったりする)の価格が当たり前な現状。
飛躍しますけど、洋画の制作費に比して日本のそれは格段に劣るのはよく言われていますが、例えば、コロンビアという映画会社があります。
バブル期にソニーが買収しています。ソニーはご存知の通り日本の会社ですから、ハリウッド級のビッグバジェットを日本映画につぎ込むことも不可能ではないはずです。
とは思うものの、アメリカと日本では市場の規模がそもそも違うし、つぎ込んだ予算分を回収できるくらいの収益は…と考えると歴然とした予算差は致し方ないのかもしれません。しかしながら、日本の映画館での鑑賞料が高すぎるのがまずもって…
なんて、不満ばかり並べても仕様がないので(結局苦言だらけになった笑)この辺にしておきます(^^;
さて、『ヌードの夜』です。
まずタイトルがいいですよね。「ヌードな夜」ではなく、「ヌードに夜」でもない。『ヌードの夜』がどんピシャリ!(なに言ってんだ)。
大好きな映画でして、ボクなんかはタイトルを耳にしただけで涙腺に込み上げるものがあります。
「何でも代行屋」を営む村木〈竹中直人〉
の元に、福岡から上京して来たと言う行方(なめかた)と名乗る女〈余貴美子〉が東京見物のガイドの依頼にやって来る。
案内を引き受けた村木。
初日の行程を終え、泥酔した女に代わりホテルのチェックインを済ませ翌日の案内の約束を交わし帰路につくと、女に惹かれている自分に気付く。
しかし、翌日ホテルへ迎えに行くと女の姿はなく、浴室には男〈根津甚八〉の死体が。
女に嵌められたと悟った村木は動揺しつつも、男の死体をトランクに詰め持ち帰る。
事務所に戻った村木は女の行方を掴むべく知恵を絞るが、そこに殺された男を慕う青年〈椎名桔平〉が現れ部屋を物色し始める…
というのが前半の大まかなストーリーです。
嵌められたにも関わらず、女(名美)への恋心を抑え切れず、事件にどんどん深入りして行く村木の名美への愛憎が狂おしい。
そして二人を決定的に引き裂く悲劇とささやかな奇跡。更にエンドロールで明かされる衝撃の真実。まさか、既にあの瞬間で…
死ぬほどロマンチックで、殺したいほど切なく、吐きたいくらいファンタジックなジャパニーズ・ノワールの傑作です。
どことなく『未来世紀ブラジル』みたいな雰囲気もありますね。SF感は皆無ですが。
甲斐どん、『黒崎くん~』観てると寝付きがいい
なんて言ってないでこれでも喰らいなはれ!!
日本映画にもヤバいのあるぜ(-.-)y-~
ちなみに、余貴美子、椎名桔平、竹中直人はこの作品をきっかけにそれぞれスターダムへと駆け上がって行きます。
惜しくも夭逝してしまった根津甚八ですが、
存命であればきっと『アウトレイジ』シリーズで大暴れしてたよな、とか一作目で椎名桔平を殺しちゃったのは絶対失敗だったけど(アウトレイジの話ね)、『仁義なき戦い』マナーに則って役名変えて死んだ奴バンバン出しちゃえばよかったのに…とか、そういや萩原健一にオファー来なかったのかな、でもショーケンだとちょっとスタイリッシュになっちゃうかな…(アウトレイジの話ね)だの、塩見三省さん大病したけど頑張ったなぁ。
なんてあれこれ考える今日この頃。
↑塩見さん 前作
↓
今作 はぁー?笑 はぁぁぁ!?笑
注)表題は劇中のセリフです(『ヌードの夜』のほうね)
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