ktanakaaaaのブログ

大好きな映画や音楽、本の話なんかをつらつらと書こうかしらん。

キラキラの青春が…

帰って来る。


と、言っても私のじゃありません(キラキラな青春なんて送ったことねーよ)。

彼女たちのです。



『ちはやふる 結び』

来年3月の公開が発表されました。

再び彼女たちに会える喜びと、これで最後かという寂しさが同時に込み上げます。


ご存知、漫画原作の実写映画化大ヒットシリーズ『ちはやふる』の『上の句』、『下の句』に続く最終章でございます。





まぁ、いらっしゃらないとは思いますが、ご存知ない方のために(超)簡単に説明すると、

競技かるたの神童ちはや〈広瀬すず〉


がかるた部のない進学校、瑞沢高校でかるた部を創設し、玉石混淆の部員たちと共に日本一を目指す!というお話。



基本的に日本のキラキラ青春映画はキライなんですよ。映画のえの字もわかってないようなアホが監督なんかに祭り上げられて“ノリ”だけで撮ったような、思わせ振りな雰囲気と臭っせぇセリフのみを凝縮した中味ゼロのバカ丸出しな作品が多いから(我ながら辛辣 笑)。


でもご安心を。『ちはやふる』はそんなカスみたいななんちゃって青春モノに激しく立腹する私のような汚れちまった飲んだくれ諸兄も唸る一級エンターテイメント作品ですから!


何せわたし、『上の句』だけで劇場に4回も観に行ってますし(『下の句』は2回)、映画ソフトも当たり前の様に予約購入し何度も見返しているくらいゾッコン入れあげている始末でございます。


もうね、瑞沢高校かるた部員たちがひたすら眩しい!


キラキラし過ぎておじさんクラクラしちゃう笑

おれもこんな青春を送りたかった!こんな素敵な仲間が欲しかった!と思わずにはいられません。


恋あり

真剣勝負あり

挫折あり

友情あり

笑いあり

ベテランの好演あり


の“ド”王道を突き進むこの映画、他に何か要る?ってな調子なんでございまして。まぁ、多分にファンの贔屓目があるのは自覚しておりますが笑



この祭りの“打上げ”、乗らない手はありませんぜ。まずは『上・下の句』の予習(復習)から張り切ってどうぞ!




P.S.

すずちゃんよか萌音ちゃんのが圧倒的に好きなことは声を大にして申し上げておきたい!手の所作がとても美しい(感嘆)。


上白石萌音



おれも萌音ちゃんと入れ替わりたい!!!

今年のベスト映画

ちょっと気が早いかもですが、年内のラインナップを眺めていて、これを越えて来るような映画はなさそうなので、言っちゃいます。


今日観て来ました。

これが私の今年のベスト映画です。


『セブン・シスターズ』


超面白かったっす!笑



近未来、人口爆発や環境破壊による食料不足が深刻化したが、遺伝子組み替えの作物を大量に開発、生産することで、飢餓を回避した人類。しかし、その作物の副作用により、単生児が極めて生まれにくい世界になってしまう。更なる人口増加を防ぐため、政府は児童分配法による「一人っ子政策」を打ち出す。

二人目以降の子供たちは分配局の管理の元、人口の安定した未来まで冷凍睡眠による“保護”を受けることになった。



という設定のSF映画です。


主人公カレン・セットマンは何と七つ子!



母は出産と同時に亡くなっており、父は出産以前に行方不明。唯一の肉親である祖父〈ウィレム・デフォー〉の元で政府の目を盗みつつ共生していた。

姉妹はそれぞれ、曜日の名前がつけられており、

外界に出られるのはその日の曜日の一人のみ。外界では一人の人格“カレン・セットマン”として社会生活を送らなくてはならない。



しかし家では全員が違う性格、口調、髪型で和気あいあい笑



全部一人の女優ノオミ・ラパスが演じています。すごいですね。

多重人格ものの映画はたくさんありますが、同時に存在する複数の人格を演じ分ける(それも7人分!)、しかも同じ画のなかに何人もいるってのはなかなかないですよね。

『マルコヴィッチの穴』みたい(ちょっと違う)。



そんなある日、月曜担当のマンデーちゃんが失踪。姉妹はパニックに陥ります。もし政府にこの事実がバレたら?最悪マンデーが死んでしまっている場合、死亡認定されたら、姉妹は永久に外界に出られなくなってしまいます。

ここから姉妹 VS 政府の壮絶な戦いへと突入することになるのですが…



これ以上言っちゃうとネタバレになっちゃうんですが、姉妹それぞれの性格を活かした特技や『アトミック・ブロンド』顔負けの肉弾戦もあるし、


スリラー展開も緊張感たっぷり。不条理なシステムの真の姿におののき、姉妹同士の思い遣りに涙すること間違いなし!

本当に面白いんで、是非観て下さい!!






ついでですが、同じく今日、なかなかヘンテコな映画を観たのでご紹介します(セブンシスターズ観たらちょっと霞んじゃった(^^;)。



お目々のとってもキュートなアン・ハサウェイ主演『シンクロナイズド・モンスター』です。



こっちは私がうだうだ語るより、映画評論家の町山智浩氏の推薦コメントを御覧下さい。


「アン・ハサウェイがダメダメの酔っぱらい女で巨大怪獣になって、ソウルのビル街を破壊するんだけど、巨大ロボットと戦って大人になる映画だよ」と言うと俺が酔っぱらってるみたいだけど、驚いたことに本当です!



このコメントが映画の全てを表してます笑


こっちもヨロシク!

トカレフ欲しいんだけど…

Blu-ray盤を中古屋で市場価格よりも安く入手することができたので、今日は『ヌードの夜』をご紹介します。




映画の話の前に苦言をひとつ、というより疑問なんですけど、日本の映画ソフト(音楽CDも)ってなんでこんなに高いんでしょうか。洋画の1.5~2倍(CDだと輸入盤の3倍も高かったりする)の価格が当たり前な現状。

飛躍しますけど、洋画の制作費に比して日本のそれは格段に劣るのはよく言われていますが、例えば、コロンビアという映画会社があります。


バブル期にソニーが買収しています。ソニーはご存知の通り日本の会社ですから、ハリウッド級のビッグバジェットを日本映画につぎ込むことも不可能ではないはずです。

とは思うものの、アメリカと日本では市場の規模がそもそも違うし、つぎ込んだ予算分を回収できるくらいの収益は…と考えると歴然とした予算差は致し方ないのかもしれません。しかしながら、日本の映画館での鑑賞料が高すぎるのがまずもって…


なんて、不満ばかり並べても仕様がないので(結局苦言だらけになった笑)この辺にしておきます(^^;




さて、『ヌードの夜』です。

まずタイトルがいいですよね。「ヌードな夜」ではなく、「ヌードに夜」でもない。『ヌードの夜』がどんピシャリ!(なに言ってんだ)。


大好きな映画でして、ボクなんかはタイトルを耳にしただけで涙腺に込み上げるものがあります。




「何でも代行屋」を営む村木〈竹中直人〉


の元に、福岡から上京して来たと言う行方(なめかた)と名乗る女〈余貴美子〉が東京見物のガイドの依頼にやって来る。


案内を引き受けた村木。

初日の行程を終え、泥酔した女に代わりホテルのチェックインを済ませ翌日の案内の約束を交わし帰路につくと、女に惹かれている自分に気付く。


しかし、翌日ホテルへ迎えに行くと女の姿はなく、浴室には男〈根津甚八〉の死体が。


女に嵌められたと悟った村木は動揺しつつも、男の死体をトランクに詰め持ち帰る。

事務所に戻った村木は女の行方を掴むべく知恵を絞るが、そこに殺された男を慕う青年〈椎名桔平〉が現れ部屋を物色し始める…


というのが前半の大まかなストーリーです。

嵌められたにも関わらず、女(名美)への恋心を抑え切れず、事件にどんどん深入りして行く村木の名美への愛憎が狂おしい。


そして二人を決定的に引き裂く悲劇とささやかな奇跡。更にエンドロールで明かされる衝撃の真実。まさか、既にあの瞬間で…



死ぬほどロマンチックで、殺したいほど切なく、吐きたいくらいファンタジックなジャパニーズ・ノワールの傑作です。


どことなく『未来世紀ブラジル』みたいな雰囲気もありますね。SF感は皆無ですが。



甲斐どん、『黒崎くん~』観てると寝付きがいい


なんて言ってないでこれでも喰らいなはれ!!

日本映画にもヤバいのあるぜ(-.-)y-~


ちなみに、余貴美子、椎名桔平、竹中直人はこの作品をきっかけにそれぞれスターダムへと駆け上がって行きます。


惜しくも夭逝してしまった根津甚八ですが、



存命であればきっと『アウトレイジ』シリーズで大暴れしてたよな、とか一作目で椎名桔平を殺しちゃったのは絶対失敗だったけど(アウトレイジの話ね)、『仁義なき戦い』マナーに則って役名変えて死んだ奴バンバン出しちゃえばよかったのに…とか、そういや萩原健一にオファー来なかったのかな、でもショーケンだとちょっとスタイリッシュになっちゃうかな…(アウトレイジの話ね)だの、塩見三省さん大病したけど頑張ったなぁ。


なんてあれこれ考える今日この頃。




↑塩見さん 前作


         ↓


今作 はぁー?笑 はぁぁぁ!?笑



注)表題は劇中のセリフです(『ヌードの夜』のほうね)